2015年 2月11日 – 22日
展示作家:石橋友也・齋藤帆奈・名倉聡美・三木仙太郎
芸術作品における「個性」あるいは「作家性」とは何だろうか。それが如何なるものであるかという問いも然ることながら、それを如何にして表すことができるのか、あるいは如何にして知ることができるのかという方法論も、私たちを没頭させてやまない。くり返し現れるモチーフや、制作に普遍的なテーマなどに注目すれば、作品の造形的な相貌あるいは概念的な位相の両面から作家の「スタイル」を語ることが可能かもしれない。しかし、目に見える所与の結果だけに拘泥するのではなく、私たちは作家の「内面」を追跡しようと試みるべきではないだろうか。そのためには、作品を完成された静的な対象として読み解くのではなく、それが生成されるプロセスを辿ることが必要である。
作家たちは何を世界から切り取ったのか、何故それを切り取ったのか、如何にそれを切り取ったのか――これらの問いが、作品の現前化されるプロセスへと至る手掛かりである。ここでは各々が有する固有の分節を「作家性」と捉え、エピステモロジーに還元できない特異性にこそ思考を巡らせてほしい。
トークイベント
2月21日 ゲスト:森 功次 氏