岡田 舜 個展「RETROJECTIVE」(TAV GALLERY)

 

デザイン:内海 拓


ファミコンの「バグ」を描く画家・岡田 舜 の初個展を担当しました。何卒よろしくお願いします。


岡田 舜 個展「RETROJECTIVE」
TAV GALLERY

https://tavgallery.com/retrojective/

12月6日(金)-22日(日) 13:00-19:00
※水木やすみ

岡田舜は、主に “バグった” ファミコンの画面を描いている。普通、“バグ” というのは、プログラムの不具合など、論理的な瑕疵を指すが、岡田のモチーフは――たとえば、お母さんが掃除機がけをしていてゲーム機に接触するなど――物理的な “ショック” によって引き起こされる映像の不調である。それと同時に、悲しみとも恐れとも言われぬ感情を生じさせる美的なものとして “バグ” を捉えている。“バグった” ときに感じる精神的な “ショック” は一時的なもので持続しないが、その感覚を呼び覚ますために、“カセット半挿し” などの技巧で “バグ” を再現し、キャンバスに投影するのである。儚いイメージを絵画として固定するのは、単に懐古的なのではなく、アーカイブの概念と強く関係している。人々の記憶から失われつつある現象にアプローチする岡田の作品は、レトロゲームだけにとどまらず、ひいては私たちの享受している文化が後世まで保存されることの確証が揺らいでいる今日において、特別な意味をもっている。

飯盛 希

岡田 舜

 
1992年 茨城県生まれ
2016年 東京造形大学美術学科絵画専攻領域卒業
2017年 多摩美術大学大学院美術研究科修士課程修了

 

主なグループ展
2013年 「卒業後展」(八王子東急スクエアビル)企 画・展示
2016年 「ZOKEI展」(東京造形大学)ZOKEI賞
2016年 「美大生展」(SEZON ART GALLERY)
2017年 「Walking the string」(みんなのギャラリー)
2017年 「Kaohsiung art fair」(香港)
2018年 「Overcoming」(ロシア)
2018年 「ゲームポリへドロン」(中央本線画廊)